俺の嫁と禁断の焼き芋

北海道在住の視覚障害者の嫁と俺の奮闘記

最強の嫁

昨日の続きです

 kazuriku.hatenablog.com

 

左目の手術も終わり、2週間で帰れるはずが・・・

 

術後その夜中に再出血。

 

はぁ・・・・・

やってしまったとため息。

 

出血したということは、まだ同じ硝子体手術が必要なのだ。

この手術は、やればやるほど目に負担がかかり

視力は落ち失明に近づくということ。

ましてや術後、間もないということで先生も

難色を示したけど、出血したまま放置するという

選択肢はないとのことで、再手術決定。

 

前回の手術で、まだガスが残ってるので

それが落ち着くまでの1週間。

俺も嫁も落ち着かない1週間となった。

 

俺はそんなに多くは仕事休めないので

後ろ髪惹かれる思いで家へ帰る。

 

また出血したらどうしようとか失明したら

どうしようとか色んなことが頭をよぎる。

 

この精神状態で、嫁を1人病院へ残す不安

そして1人で家へ帰るこの寂しさ不安。

 

もうね、ほんと泣きたくなるような

不安でいっぱいのなか家路へと向かう。

 

そんな中での仕事、ほんと地獄でしたわ。

仕事してても嫁のことばかり考え、仕事が手につかない。

仕事の立場上、こんなんじゃだめだと自分を奮い立たせ

なんとか手術の日を迎える。

 

今度は、全身麻酔じゃなく部分麻酔に変更。

全身だと体の負担は多いし、嫁の場合副作用が酷いので

部分麻酔しか選択肢はなかった。

 

ただこの部分麻酔は、意識がはっきりしているため

目の中での手術してる様子がわかるんだとか。

だからみんなそれが恐怖で部分麻酔する人は

少ないんだそう。

でもそこはうちのらしく

 

「手術の風景見てみたい」

 

おいおいまじか!

何という度胸だ、さすが俺の嫁だな(笑

 

そんなこんなで手術開始。

 

ほんとに目の中で器具がコチョコチョ動いてるのが

はっきり見えてたのこと。

 術中、さすがに恐怖に怯え血圧が常に200以上を

いってたんだとか(笑

でも途中からは器具の動きを追っかけて

楽しんでいたとのこと(爆

 

今回は予定通りの時間に、とりあえず無事終了。

 

手術室から帰ってきたので

 

俺は

「頑張ったな ごくろうさん」

 

と優しく声をかけるも

 

嫁の第一声は

「腹減った なんかない?」

 

 

 

・・・・

 

 

 

俺絶句

 

 

 

ってか、さすがだわ(爆

 

 

さすが俺の嫁

 

それを聞いた看護師さんも大爆笑

たまたま1回目に担当してくれた看護師さん

だったので、前々回とは違うねぇなんて

3人で話してました(笑

 

さっそくバクバク飯を食い始める嫁。

 

さっきまで手術室で手術してた患者とは思えない

食いっぷりで俺も苦笑い。

まぁいいさ、いっぱい食べて体力つけないとな。

またあのうつ伏せという地獄が待っているから。

 

それから2週間、複雑な想いも交差しながら

無事退院。

 

気が付けば、今回は約1カ月という長い入院となった。

 

 

それから約1年半。

 

 

約2カ月に1回の視力測定そして診察。

行くたびに視力の低下を思い知らされる。

今となっては、出血もなくなり再手術は回避できているが

毎回行っても、正直良いことは一切言われない。

 

将来的には失明するだろう両目。

 

「時間をかけてゆっくり準備、心構えしようね」

 

先生の目一杯の優しさの言葉なんだろう。

 

俺も嫁も先生の言葉の一つ一つを受け止める。

 

かなり時間はかかるだろうけど

この困難を夫婦2人で乗り切っていこうと思います。

 

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大好きなぷーちゃんと見つめ合う嫁。

こんなに近くで見つめ合ってるのに

嫁にはこのぷーちゃんの顔すらまともに見えていない。

 

 

奇跡はきっとあると俺は信じている。

 

 

何故なら俺の嫁最強だからね!