俺の嫁と禁断の焼き芋

北海道在住の視覚障害者の嫁と俺の奮闘記

背筋が凍った話

今朝、4時半ごろだっただろうか

嫁が倒れた。

 

朝、ベッドからトイレに行こうとしたところ

トイレ前の廊下でバタンと・・・

 

うちは、寝室にシングルベッドを2個並べて

寝ているんだけど、嫁が夜中とかに起きると

俺は必ず目を覚まし

 

「大丈夫か?しっかり手すりに掴まって行けよ」

 

一声かけるようにしている。

何故なら、以前もトイレ前で倒れたことが

あったからだ。それ以来俺も神経を尖らせながら

寝ているつもりだった。

 

でも今朝は、嫁が起きたことに気づかず

寝ていたようだ。

嫁は、起きた瞬間倒れそうな気配を感じていた

にもかかわらず、仕事で疲れて寝ていると思い

俺を起こさずに1人でトイレへ向かった。

 

案の定、トイレ前で倒れた。

そのときの犬用の柵がこれ

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いつも犬がリビングにいかないよう

柵をしているわけだが今回これが

あだになってしまった。

 

これでもかなり手で直したつもり。

もっとグンニャリ曲がっていたので

かなりの衝撃だっと思われる。

相当な音だったからね・・・

 

俺はその音にすぐ気づき

「大丈夫か!」

声をかけたが、何も応答なしで俺はすぐ

飛び起きた。

廊下に出てみると、やっぱり倒れていた。

前回は、軽く終わったので今回も大丈夫かと

思ったけど、今回はそうではなかった。

 

目は虚ろで、もごもご小声で念仏を

唱えてるようだった。

 

これはまずい・・・ 

 

頬っぺたを叩きながら、名前を大声で連呼

 

「大丈夫か大丈夫か!!」

 

嫁は過去、脳梗塞を発症しているので

まさか!と思って、体が震えた。

でも俺がここで怯むわけにはいかないと

自分に言い聞かせながら、嫁に必死に

呼びかけた。

 

そしたら、嫁の意識もはっきりしてきて

しっかり応答できるようになった。

嫁は、1人でトイレに行けると言って

立ったので俺はホッとして良かったと思いベッドに

帰ろうとしたところまたバタン・・・

 

今度は便器に腰かけて、用をたして立ち上がったとき

だった。

 

またか!!

 

嫁も

「あれ?また倒れた?」と。

自分で言っていたので今度は意識の回復もそこそこ

早かったようだった?

 

ここは冷静に判断しようと考えた。

体の異変はないかと嫁に聞いたら、汗が大量に

かいていたし、吐き気があったのとのことだったので

瞬時にこれはきっと脳梗塞ではなくて

低血糖と脱水症状 だなと。

 

すぐに血糖値を上げるべく、糖質の多い物を

口に入れなければと冷蔵庫を探る。

嫁は毎朝、リンゴを食べる習慣があるので

それを思い出し、すぐリンゴを口に含ませた。

その間、また冷蔵庫に戻り甘い飲み物を探し

口に含ませた。

そうするとみるみる症状が和らいできて

はっきりしゃべれるようになった。

 

やっぱりこれか!

 

俺の判断は間違ってなかったようだ。

すぐ血糖値と血圧・脈拍を測り

正常値になってたのでここでやっと一安心。

 

倒れた時の血糖値や血圧はわからないが

きっとかなり低かったものと推測される。

 

嫁も今回はかなり心細かったらしく

 

「今日仕事行くの・・・?」

 

と小声で俺を見る。

この時期、うちの仕事は超忙しく

かなり突発の休みは難しい状態ではあるが

こんな弱った嫁を1人にするわけもいかず・・・。

 

うちの仕事は担当制のため、自分が休むと

なれば他の人に出てもらわなきゃだめなので

朝6時という早い時間ではあったが

すぐ同僚に事情を電話したところ

快く理解してくれて休みを代わってくれた。

 

俺の職場には、嫁の状態を話しているので

同僚もみんなうちの状況を把握してくれていて

いつも気にかけてくれている。

 

俺は職場や同僚にほんと恵まれているなと

今回身に染みて分かった。

 

こうやって回りに助けられながら俺と嫁は

生活できているんだなと今回改めて気づかされた。

 

これで今日は、ゆっくり嫁の傍にいて

見てやられるなと。

そうこうしてるうちに嫁は安心したのか

みるみる回復していき

 

「腹減った」

 

嫁がボソッと呟いた。

俺はニヤニヤしながら

 

「よしよし待ってれよ今用意するから」

 

すぐ朝食の準備を始める。

 

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いつもと変わらない量をペロリと。

良かった・・・

 

おいしそうに食べてる嫁を見て涙がでそうになった

あぁ生きてるなと。

 

 

〇今回の教訓として

 

・血糖値コントロールのやりすぎ注意

・寝起きすぐに糖分を摂取できるようにすること

・夜中起きるときは俺を起こすこと

・トイレに行くときは這って行くこと

・水分補給はマメにすること

 

 

〇今回の反省点

 

低血糖は最悪の場合、あの世行きになる

傾向が強い状態。

俺と嫁は、お医者様に寛解と言われ

糖尿病であるということ自体、忘れかけて

いたこと。少し糖尿病を甘くみていたのかもしれない。

危なく嫁を失うところだったかもしれないと

思うと背筋が凍る思いでした。

 

初心忘れるべからず

 

この言葉を胸に

 

今回の記事を、同じ病気で苦しむ方々に

すこしでも役にたてればと思い、思い切って公開しました。

我々のようにならないよう願いを込めて

 

 

それではまた♪